特集 助産師による性教育を実現するために
助産師と地域をつなぐ「保健師」の役割
高橋 孝子
1
1黒磯市市民健康センター健康指導係
pp.306-311
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100707
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保健師にとっての「性教育」とは
どういう位置にあるのか
国の「健やか親子21」の策定に伴い,黒磯市においても平成13年度に「黒磯市母子保健計画書」を策定した。基本目標を「安心して妊娠・出産・子育てのできる環境づくり」とし,目標達成に向けて,4つの施策展開の基本方向をあげている。その中のトップに思春期保健対策の支援がある(図1)。
思春期は豊かな母性,父性を育むために重要な時期であり,生命の尊さや自分たちが将来子育ての当事者になることの自覚を促すことも必要である。現在,社会問題になっている虐待や育児放棄も,この時期の発達の未成熟さが関係しているとも考えられる。
思春期の健康問題はその子どもの生涯にわたって影響を与えるばかりでなく,時には次の世代にまで影響することがあるため,母子保健の中でも重要な位置にあるといえる。
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