連載 英国助産婦学生日記・番外編2
仕事本番
日方 圭子
1
1英国・ロイヤルフリー病院
pp.179
発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100677
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●オリエンテーション後の初仕事
最初の配属は,産前産後の入院室になった。28床の半数以上は母子室として使われている。2か月前にバースセンターと分娩室が新設されてから出産数が増え,今は月に250件。そのため常時満床の状態だ。各シフト,3~4人助産婦がつくが,学生時代にいた病院に比べて対床数の助産婦の人数が少なく,細かいことにまで時間を割くことができず,満足のいくケアができない,と感じる。慣れてきたら,仕事に優先順位をつけてこなせるようになるだろうか?
また以前の病院では,初産婦は授乳に自信がもてるまで3日ほどの入院が常だった。ここでは初産婦でも出産当日か翌日に退院する傾向が強い。「病気じゃないんだから病院にいる必要なし。ほとんどの女性は過保護にならなくても自分たちでやっていけるんだから」とロンドンで長く働く先輩の声。早く日常の環境へ戻っていく新しい家族の姿は頼もしい。
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