特別寄稿
思春期の子どもたちを守りたい―夜の六本木で無料カウンセリングに取り組む
赤枝 恒雄
1
1赤枝六本木診療所
pp.177,236-241
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100487
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若者の性行動の実態を見てしまったからには
筆者の家は産婦人科医師として三代つづき,現在は東京・六本木で開業している。若い頃は親に逆らい続け,それでもまがりなりにも医師となった筆者だが,不思議なことに親がやっていたボランティア活動の道にいつの間にか入ってしまった。
家は元々徳島県の出で,祖父は毎週日曜日に徳島の山奥の祖谷(いや)というところへ家族計画の話に出かけていたし,父は医師が皆避ける「血の道症」,今で言う不定愁訴の女性患者を集めて24時間つきっきりで話を聞いていた。夢の中にも治療のヒントがあると信じ,夜中でも夢を見たら起こしてくれと患者さんに言い,ベッドサイドに駆けつけるということを,85歳で亡くなる直前まで続けていた。
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