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―公開市民フォーラム―お産 安全性と快適性を求めて―これからの医療システムを考える
佐藤 喜根子
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1東北大学医学部保健学科
pp.60-61
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100013
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お産の安全性と快適性とは?
2004年10月31日(日)に標題のフォーラムを厚生労働科学研究班「地域における分娩施設の適正化に関する研究」(班長:岡村州博氏)が主催し,仙台市内で開催した。班長と中林正雄・母子愛育会愛育病院長が座長となり,市民を含む約120名の参加を得て,将来の体制づくりに積極的な意見が交換された。この企画は「健やか親子21」のもとで,“産科医療における安全対策に関する研究”の一環として,現在の体制から新しい周産期医療システムを構築しようと市民に向けてアピールしたものである。
はじめに班長より“お産の安全性と快適性の保証はいかにすればよいのか”との問題提起がなされた。その後,本邦の周産期医療の問題点(医療訴訟の問題,産科医のQOLの保持が厳しい,中小施設での分娩が多いなど)について中林氏が基調講演を行なった。利用者側の発言として「お産って大変だ」「安全なお産に向かって」と題して,佐々木真紀(未熟児と家族の会こぱんだ組)・堀籠一恵両氏がご自身の経験で,平穏に過ごしていた妊娠期に早産徴候が急に現れ入院となったが,市内にNICUのベッドがなく,他県に行かざるを得なかった時の衝撃と不安を述べた。
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