連載 今月のニュース診断
三位一体改革の意味するもの―医療制度を考えるきっかけに
田倉 智之
1
1㈱三菱総合研究所ヘルスケアソリューショングループ
pp.6-7
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100002
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国保6千億円削減
昨今話題となっている三位一体改革について,「国保6000億円削減方針」(朝日新聞2004年11月25日)というニュースが流れた。三位一体改革自体の是非など詳しい話は他に譲るとして,この制度改革が周産期医療の現場などに与える影響について考えてみたい。
「三位一体」の改革とは,国と地方の財政に関して首相が提唱するもので,国が地方に支出している国庫補助負担金と地方交付税交付金を削減して国の歳出削減を進め,代わりに一定の税源を国から地方に移譲しようとする試みである。この改革の中では,社会保障分野の補助金削減の主役として国民健康保険が挙げられており,6千億円以上が都道府県に委譲されることがほぼ確定されたことになる。
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