活動報告
県保健師の保健活動の技術継承を目的とした階層別育成—自立(律)した保健師の育成と新たな地域づくりを目指して
鈴木 しげみ
1
,
中居 恵子
1
,
福嶌 理恵
1
,
澤村 有香
1
,
井上 真奈
1
1埼玉県保健医療部保健医療政策課
pp.44-51
発行日 2024年2月10日
Published Date 2024/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664202024
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はじめに
埼玉県(以下、本県)は、総面積3798km2、人口733万6455人(2022〔令和4〕年4月1日推計人口)、高齢化率24.62%(2020〔令和2〕年)となっている。これまで若年者が多い県と言われてきたが、75歳以上の高齢者人口は全国一のスピードで増加するとされ、保健分野の対策は急務である。
一方、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)流行に伴い、保健所における感染症業務が著しく増加し、例年よりも多数の県保健師採用につながった。採用された保健師には、保健師教育課程において充分な臨地実習が行えなかった者や、保健・医療分野に限らず多様な経歴を持つ者がおり、年齢や教育背景、職務経験が非常に多様化している。
本県ではかねてから、保健医療政策課(以下、当課)を中心に保健師の人材育成を行っており、2021(令和3)年度は、県・市町村保健師を対象とした研修を11テーマ実施し、延べ853人の受講を得た。
2022年度は、ポストコロナを見据え、県保健師の保健活動の技術継承と自律した保健師育成が急務と考え、研修を新たに計画・実施した。その概要と、そこから得られた人材育成への視座について概説する。
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