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津波浸水地域健康調査から展開した住民主体の健康づくり活動への支援—若林区六郷東部地区健康推進サポート事業/津波浸水地域健康調査から見えた地域の課題に取り組む—仙台市若林区の六郷東部健康推進サポート事業
赤間 裕子
1
,
紺野 真菜実
1
1仙台市若林区家庭健康課
pp.789-791,830-834
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200788
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仙台市若林区の概要
仙台市は宮城県中部に位置し,宮城県の県庁所在地であり,東北唯一の政令指定都市である。人口は2016(平成28)年10月1日現在,約108万人,高齢化率は23.5%である。
若林区は仙台市の中でも沿岸部に位置し(図1),人口13万3608人と,一番人口規模が小さく,65歳以上の高齢者は2万8365人,高齢化率は21.41%である。中でも東日本大震災で津波被害を受けた六郷地区の高齢化率は28.9%と区内で一番高い。特に六郷東部地区は,沿岸部田園地帯に集落を形成しており,震災の被害も大きく,人口流出と高齢化が急速に進行している(震災前の2010〔平成22〕年度の人口2019人,高齢化率33.6%に対し,2014〔平成26〕年度は人口925人と半減し,高齢化率は39.6%)。
仙台市若林区の六郷東部地区は,東日本大震災の津波により大きな被害を受けた。震災後の津波浸水地域健康調査では,高齢化だけでなく,震災の影響による身体活動量の減少や人口流出など,地域コミュニティ維持のための課題が見えた。そこで,元気な高齢者の増加や地域における支え合いの促進を目的に六郷東部健康推進サポート事業を地域住民とともに展開してきた。その取り組みを紹介する。
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