連載 ニュースウォーク・226
「准高齢者」とは言い得て妙
白井 正夫
pp.274-275
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200656
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「老人」と呼ばれることに違和感はないが,「自分は高齢者だ」と意識したのはいつだったのだろうかと記憶をたどった。晴れて高齢者入りした65歳でもないし,次の節目の70歳でもない。後期高齢者入りしたときでもない。
おぼろげながら,72歳の誕生日を迎えて運転免許証の更新手続きを見送ったときだと気づいた。20年以上もハンドルを握っていないのに3年ごとの更新を欠かさず,交通安全協会の会費を納めてきた。そんな律義さにさよならしたのは,更新手続きに「高齢者」という言葉がのしかかっていて「オレって,やはり老人」と気づかされたからだ。
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