連載 ニュースウォーク・221
「在宅死」割合,地域差の濃淡
白井 正夫
pp.778-779
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200527
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放送作家,永六輔さんのベストセラー本,『大往生』(岩波新書)が世に出たのは1994年だった。22年前のその頃と言えば,90年代に入って東海大学附属病院「安楽死」事件が起こり,終末期医療のあり方に社会の関心が集まっていた。個人的にもともに仕事をした親友,いずみたくさん,中村八大さんを相次いで亡くし,「私なりに『死』をまとめてみようと思った」とまえがきにある。
その本がベストセラーになったのは「老い」「病」「死」などについて巷に生きる人々のつぶやき,言葉を集めた“庶民の本音集”だったからだろう。専門家の難しい理屈やご意見ではなく,永さんが仕事柄,全国津々浦々の旅で聞いた話が並んでいた。こんな話が出てくる。
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