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小学校におけるがん予防出前授業の実践―子どもの学びで親の健康観も変える試み/がんのことをもっと知ろう!―学校におけるがん教育普及をめざした,東京都荒川区の取り組み
小竹 桃子
1
,
稲葉 裕子
1
,
松本 承子
1
1荒川区健康部健康推進課
pp.1027-1029,1076-1080
発行日 2012年12月10日
Published Date 2012/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102031
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荒川区の概要
荒川区は,東京都23区の東北部に位置し,面積は23区中3番目に小さく,人口は約20万人です。区内には,24の小学校と10の中学校があります(図1)。
1991(平成3)年に当時の区内医療機関の実情を考慮し,地域におけるがん検診体制の充実をめざして,財団法人荒川区がん予防センターが設立されました。2006(平成18)年には,がん検診を含めた総合的な健康づくりを実施する目的で,がん予防センターが保健所健康推進課の一部に統合され,荒川区がん予防・健康づくりセンター(以下,荒川区がんセンター)となりました。現在23区で唯一,区直営のがん検診機関となっています。
東京都荒川区では,小学校におけるがん教育の普及をめざした出前授業などの取り組みを行っている。子どもたちにがん予防のための生活習慣やがんの知識などを伝えることはもちろん,子どもが家庭で授業の話をすることで保護者世代にも普及を図り,ひいてはがん検診受診率向上にもつながることが期待できるという。この取り組みは,少しずつ新たな試みにも発展してきている。
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