特集 症例研究とその指導
関東逓信病院高看学院における指導
仲光 静子
1
1関東逓信病院高看学院
pp.26-27
発行日 1965年8月1日
Published Date 1965/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908819
- 有料閲覧
- 文献概要
1.はじめに
看護は,専門職業であることは,看護職にある人はもちろん周知の如くであるが,一般社会の人びとも,徐々に認識してきている。この専門職業ということについて,いろいろ意見が聞かれるが,ここに私は,二つに分けて考えてみたい。一つには,看護をするための特殊技術を身につけ持つこと,すなわち,専門職業である。もう一つには,社会的に高い位置を持ち,経済的にも確立された専門家として,組織,学会などの研究につとめ,各個人は,一人一人が独立して,その機能をその個人の責任において果たすという条件がそろって始めて専門職業と認めるということ,この二つを考え,専門職業である看護婦が,社会的に責任ある仕事をしていくとき日夜の医学の進歩にともない,看護の進歩も併行していかなければ患者がほんとうに健康な社会生活へ復帰することはできないであろう。
看護は,常に研究されていかなければならないという観点から,学生時代から研究の意義,方法,実際などを身につけ,習得させなければならない。この日的達成のために看護研究は,必然的なものであるという考え方から,症例研究の時間を学科に組み入れたわけである。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.