教育のひろば
看護婦と教養
神崎 三益
1
1武蔵野赤十字病院
pp.5
発行日 1965年8月1日
Published Date 1965/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908811
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〈看護の偉大さ〉 私は医師としてまた患者として,看護がいかに偉大なものかを体験している。医師としての経験は過去において数知れず,そして今日もなお続いているが,昔チフスに効めのある薬も療法もなかった時代,よい付添看護婦のついた患者が奇蹟的に癒っていくのを見て倩々看護の力の偉大さを知らされた。
私は若い時アキレス腱を切って手術を受けたことがある。麻酔がきれて烈しい痛みがやってくると,親切な老婦長がいろいろと脚の位置を変えてくれる。婦長が手をかけてくれると不思議と痛みが止まる。そのきき目は鎮痛薬以上だ。本当に看護とは偉いものだ。
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