発行日 1947年8月15日
Published Date 1947/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906219
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人命を救はうと言ふものが如きは常に人類に課せられた最大の仕事であった。看護婦達は我々を此のゴールに近よらしめる綱領に關與すると言ふ特權を持つてゐる。看護婦と言ふ職業は熟練と憐憫とを行使して他人に奉仕する職業である。それは他の職業ではどんなものにも見られぬ感謝を婦人に持ち來らす。今日日本には立派な資格のある職業看護婦が澤山必要である。病院の看護,看護婦教育,公の保健看護,施藥及研究所等の分野では色んな種類の仕事に多くの機會があらう。何年もの間看護と言ふものをやらない婦人でさへも,その人が結婚して家庭を持つならばその職業的訓練が彼女に妻として又母としての仕事には貴重な準備であつたと言ふ事が分るであらう。此の職業には色んな種類の仕事があるから看護婦は自己の個人的素質及希望に適する仕事を見出すことが出來るであらう。人を實際に世話すると言ふ事の外に監督や藥を與へる事及び病状を教へること等もあり,舞護婦は家庭,病院,臨床,學校,産業工場等で働く事が出來る。経濟状態と言ふものは職業に影響を及ぼすものである以上,時勢が良い時でも惡い時でも看護婦事業が凡ゆる時間に必要であるのは確なことである。
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