特集 医療の質を高めるPOS—第11回POS研究会記録
教育講演
POS,プライマリーナーシング,看護診断—ミシガン大学看護学部と大学院での研修をふまえて
土居 洋子
1
1大阪府立看護短期大学
pp.752-755
発行日 1989年11月30日
Published Date 1989/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908728
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
POSにいう経過記録をSOAPで表現することは,それほど困難なことではない.しかしながら,問題点が患者のおかれている状況に合致しているものであり,患者の変化に伴って適宜変更され,その問題点に沿って終始一貫して経過記録を書くことは容易ではない.
看護者がPOSの実践を進めるにあたって,問題が2つあるように思う.問題の1つは,患者が入院してから退院するまで,通して責任を持つ看護婦が,チームナーシングでは明らかではなく,プロブレムリストの作成とその継続が曖昧になりやすい点であろう.もう1つは,看護者の表現する問題の判断過程,基準,および分類が明らかでないことであろう.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.