特別論考
カリキュラム改正による3年制の教育課程—教育課程一覧・時間割・臨地実習配置等の具体例
阪本 恵子
1
1日本赤十字愛知女子短期大学
pp.646-672
発行日 1989年11月25日
Published Date 1989/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908712
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はじめに
看護婦等学校養成所教育課程改正案が20年ぶりに示された(平成元年3月1日付,厚生省健康政策局看護課).今回のカリキュラム改正の経緯,改正の概要(基本的な孝え方,各課程ごとの改正の概要),看護婦等養成所の運営に関する手引き,改正に直接関与された方々の提言等は,厚生省・文部省の説明会資料に示され,看護系雑誌にも詳細に集録されている1〜5).したがって,すでにご承知のことと思われるので,これらについて本稿では省く.
さて,今回の改正では総時間数が削減され,3年課程の看護婦教育課程は3000時間である.厚生省は運用上の上限を1割増の3300時間(以下,本文中で300時間と称する場合,この1割増の300時間のことを意味する)にとどめるよう指導した.この上限の提示により,過密カリキュラムの問題は時間数の点からは一歩解決に向かう.当然,この物理的な時間数削減を手ばなしで喜べるわけではない.削減分の教育効果を維持するために,カリキュラムや教授法をどう工夫するか検討を要するからである.
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