特集 看護国際交流
東海大学ヨーロッパ学術センターを拠点に多彩な交流—東海大学医療技術短期大学とデンマークの交流
山根 信子
1
1東海大学医療技術短期大学
pp.70-75
発行日 1988年2月25日
Published Date 1988/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908479
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はじめに—デンマークと東海大学
私ども東海大学医療技術短期大学の教員や学生が,看護の研修でデンマークと交流がもてるのは,東海大学の創設者松前重義博士(現総長)のおかげである.若き日,松前総長はデンマークの精神的指導者N・F・S・グルントビィ(1783〜1872)の思想に深い感銘を受け,彼の提唱で生まれたデンマーク国民高等学校を模範として‘望星学塾’を開設した.ここでは同志が相集って建国の思想を語り,理想を語り人間の生きる道が追求された.
この学塾が現在の東海大学へと発展し,人道主義の精神を建学の精神として育くみ,国際的に開かれた大学としてこんにち存在しているのである.世界各国から教員や留学生を毎年多数受け入れて,研究,教育の機会を提供し,友好を深め,国際交流をはかっている.そうしたなかで,ヨーロッパに学術センター開設の構想が生まれ,1970年に松前総長ゆかりの地デンマークに学術センターが設置された.
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