NURSING EYE
北欧の老人施設を訪ねて—老いへの定義を模索する
若松 澄子
1
1国立横須賀病院附属看護学校
pp.786-790
発行日 1986年12月25日
Published Date 1986/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908300
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旅のはじまり
この夏,北欧を旅した.海外医学研修センターという旅行団体が募集した‘北欧老人病院視察団’という文字を見つけて,見知らぬ国へ行ってみたいと思ったのが,そもそもの動機であった.わずか十日ばかりの短い旅である.ほんの一部を垣間見るに過ぎないかもしれない.それでも未知なものに出会ってみたい,そんな軽い気持ちで私はともに旅をすることになった仲間10名と,成田を旅立った,駆け回るような短い旅であったが,私が見てきた北欧三国(フィンランド・スェーデン・ノルウェー)の老人施設の見学を通して,見たこと,聞いたこと,そしてこの旅から生起し掘りおこされた思いを書き記してみたいと思う.
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