病気のある風景・7
村の葬式
徳永 進
pp.446-452
発行日 1980年7月25日
Published Date 1980/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907463
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患者がかかえる全体からみると,医療が患者にかかわるのは,全くの部分だと思う.病院にくるまでの患者の暮らしを,医療者はほとんど知らない.病院での死のあと死がどう扱われていくのかも医療者は知らずに,次の死の部屋での処置を強いられてしまう.
死を扱っているのは,医療者だけでなく,家族であり友人であり,ともに暮らした村人であり,そこに広がる自然だと思う.死についても医療者のかかわりは,部分だ.
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