私の発言
看護教員養成講習会におけるグループ学習の功罪
米丸 由美子
1
1東京女子医科大学付属第2看護専門学校
pp.205-209
発行日 1980年4月25日
Published Date 1980/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907430
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はじめに
看護教員養成への提言は,これまでに多くの方方によってなされてきた.なかでも,看護教師にも‘大学院修士課程あるいはそれと同等の水準の教育を’という近藤潤子氏の提言1)は,現状での実現は困難であるにしても,至極当然のこととして受けとめることの必要性を感じずにはいられない(もっとも,5年前のこの意見を,近藤氏は更に高度なものに変えておられるのかもしれないが).看護がさまざまな人間との関係の中に成立するという性格のものである以上,看護教師にはそれぐらいの知的背景が求められることは,自明の理とも言えるのではないだろうか.
我が国における看護教育の歩みを振り返ってみると,先輩諸姉の多大な(ことに戦後の混乱期の)ご尽力を知ることができる.私どもはまた,改善を叫ぶときにそのような下積みの努力があって現在に至っていることも,忘れてはならないと思う.
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