ルポルタージュ 女と靴下・6
さびしい子供たち
鈴木 俊作
pp.647-654
発行日 1978年10月25日
Published Date 1978/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907259
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本誌1977年10月号‘いま教育現場では’の中で,私は病院付属保育所の必要性について書きました.それは,旭中央病院看護専門学校の大田千恵子さんが自分の子どもさんも預けている旭中央病院付属保育所を紹介した文章のあとを受けて,教育学の立場からその必要を力説したものです.
大田さんは‘職場と家庭’と題したその文章の中で,幼児をかかえた母親が仕事を続けることのむずかしさを語り,2人目の赤ちゃんを出産した直後,同じ病院でお母さんの臨終をみとらなければならなかった経験を書いて,‘教師としての仕事も中途半端であったが,それよりも母の看病も十分とは言えないように思われて,もう少し(せめてあと1年でも)長生きしてほしかったと思います.父も母も50歳代前半で亡くなったのですが,平均寿命からいえば20歳以上も早く,私が看護という仕事についていながら十分なことをしてあげることができなかったことを思うと残念でたまりません’と結んでいます.
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