私の提言
准看護婦の進学増加に伴う諸問題
谷脇 民子
1
1長崎県立佐世保看護学校
pp.693-696
発行日 1973年11月25日
Published Date 1973/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906720
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看護制度の1本化と准看問題
看護制度の改正が叫ばれて以来,多くの論議と提案がなされ,この問題もいよいよにつまってきた感じがします.私は,進学課程(夜間定時制)の教育にたずさわる者として,私見を述べてご参考に供したいと思います.
准看護婦として働きながら看護婦の資格獲得のために,日夜懸命に努力を続けている進学課程(夜間定時制)の学生たちと,学校生活をともにするとき,准看護婦を廃止して看護制度の1本化をという意見には,にわかには賛成しかねる,複雑な心境になってしまうのです.それは,日本の看護職員の大半を占めるといわれる准看護婦の数が,あまりにも多いからかもしれません.あるいは准看護婦の負わされている諸問題が,あまりにも大きいからかもしれません.そして年々増加していく准看護婦は,いったい何を意味しているのでしょうか.看護の1本化を唱えながらも,実際問題として,現在の准看護婦をどのようにして1本化できるのでしょうか.看護婦より数の多い准看護婦を,新しい制度のレールの上に,どのように乗せていくのか,これこそ今度の改正のカギとなるものではないでしょうか.
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