新カリの経過と現状—その問題点をめぐって
Ⅱ.教務主任の認識とその評価
中桐 佐智子
1
,
岡崎 節子
2
1順正短期大学
2順正高等看護専門学院
pp.408-416
発行日 1972年7月25日
Published Date 1972/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906604
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緒論
看護教育に限らず教育のあり方を論ずる場合これを構成する3つの要素をまず点検しなければならないであろう.すなわち誰が,何を,どこで教育し,学習するのかという問題である.
教育実践場面における人間関係において,教育するものとこれを受け自ら学習するものとの関係は,現行看護教育の場合とくに重要な意義をもっている.高校教育を終了するか,中卒後准看資格を取得して3年間の実務経験を経たものといった2つの入学資格は論理的にどのように高校教育と実務経験とを同一視すべきか極めて困難な作業を要求する.さらにこれら学生に対する教育者の要件も,中学,高校までの教育資格とは異なっているし,また大学の教官に要求される研究と教育実績でもない1-2).すでに3)で指摘したごとく,多数の外来講師に依存する現行看護教育の中にあって,看護教育の担当者の養成は看護界にとっても,また看護学の確立の上にも今日きわめて重要な課題となっているといえよう.
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