教育のひろば
福祉国家にふさわしい看護教育を
服部 達太郎
1
1横浜赤十字病院付属高等看護学院
pp.1-2
発行日 1965年10月1日
Published Date 1965/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905516
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「クリミヤ」戦争に際して,ナイチンゲール女史はその献身的な看護によって,患者の死亡率を格段に低下させ,看護の重要性を立証したことは周知の通りである。その看護の要請は同女史の全人格が示すごとく,献身的な身のまわりの世話による患者の精神的慰撫,または激励が患者に信頼感を与え,不安を去って成果をあげ得たものであった。
同女史はまた看護婦の養成教育は看護婦が行なうべきであることを提唱して,その学校を創設した。わが国における看護婦の養成は,明治17年横浜桜井女学校看護婦養成所が,1年課程で発足したものが最初であり,その後慈恵会,同志社,東大,日赤などに養成所が開設されたが,いずれも病院に附属したものであって,これらの例が今日にいたっている。
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