Guide for Teachers 私は基礎看護法をこう教えている
基礎看護法
導尿
松尾 テル
1
1国立岩国病院付属高看学院
pp.21-23
発行日 1963年3月1日
Published Date 1963/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904341
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はじめに
導尿の操作は滅菌技術を必要とするので,どのあたりでこの項を設けるべきかを考えました。排泄の項目と結びつけてもよいが,それより治療処置の介助として単元を取り扱うほうがよいのではないかと思い,浣腸と共に与薬の後に教案を立てています。また解剖生理学が十分理解していなければ困難な経験に遭遇することが多いので,他課との歩調もあり,このほうが講義の運びも無理がないようです。
もう一つ困ることは教科書では女子の導尿についてはよくのべられています。というのが,男子は医師または看護人において施行されることが望ましいとあるからです。ところが臨床上では,多く男子導尿に直接当らねばならない事があります。男子の導尿は精神的問題,尿道疾患などの種種の問題があって,女子ほど簡単な操作とは云えません。それでも私自身,男子導尿を知らずにその場になって経験者の指導をあわてて仰いだことがあるのです。医師の介助を行なうにしても必要性があると思い,女子と共に男子導尿法にも同じ比重で教えています。
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