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導尿のコツ
落合 京一郎
,
日野 志郎
pp.521
発行日 1965年4月10日
Published Date 1965/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200771
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〈潤滑剤を十分に〉
一私ども病院に勤務しているものは,たいてい,看護婦さんが導尿をするので,自分でなかなか手を出さない。ところが,開業していて,そういう患者さんが突然来られると,どうやつてよいかわからない。本でよんだ知識や,学生のとき習った知識なんかでやるんですが,どうもうまくはいらないことが多い。私,戦後しばらく開業をしておりました時の実感です。ある日,尿閉の患者が来まして,カテーテルを入れたんですが,どうしてもつかえてはいらない。しようがなくて近所の年とった開業の先生にお願いしてやっていただいたら,スポッとはいりましたね。いかにこちらの腕が悪いかを知つて恥をかきました。
その時,その先生が教えてくれたのは,まわりに潤滑剤のつけ方が足りないんだろうということでした。それから私も考えて,流動パラフィンを使うことにしたのです。注射器に流動パラフィンを入れておいて,つかえましたら,カテーテルにつないで注入します。こうやりますと,うまくはいりますね。何か他に方法はありますか。
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