VOICE
看護教育者へのお願い—全国医学生・看学生ゼミナールに出席して思うこと
大竹 麗子
1
1東京都保健婦助産婦専門学院
pp.40
発行日 1962年3月1日
Published Date 1962/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904163
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「これはH大看学生から駅のプラットホームで発表を依頼されたのです。私は夜汽車の中で読んだだけで,皆様のご質問にお答えすることができませんがご諒解してほしいと思います。早くいえば教務の弾圧です。H大看学生はこの調査研究したものを発表するため出席も禁じられましたことをまえおきして,代読させていただきます。」これは昨年11月23日から26日まで名古屋において開かれた全国医学生・看学生ゼミナールの1分科会における発表の1コマです。また,夜行なわれた看学生の交流会ではこのゼミナールに対する教務の警戒と強い反対,ゼミ出席禁止命命,看学連加盟阻止などの強い圧力のあることを,多くの看学生が訴えていました。
たとえば,ある学校では,医学生と共同研究していたら,途中で教務や病院側の弾圧にあい,研究が中断され,かなり大がかりなデータであるにもかかわらず,看学生のほとんどが先生方への説得などに手をとられ,調査の分析までできなかったこと。退学処分まで宣して出席を阻止した学校のこと。出席できない学校のために資料をがめつくもらっていると苦心をもらす看学生……。
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