連載 感染管理に必要なナースのための臨床微生物学・6【最終回】
医療従事者の感染防止対策
佐竹 幸子
1
1群馬大学医学部保健学科
pp.496-499
発行日 2001年6月25日
Published Date 2001/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902527
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本連載「感染管理に必要なナースのための臨床微生物学」の最終回は,医療従事者の感染防止策について述べたい.院内感染の多くは,病原性の弱い菌が免疫力の低下した患者に感染する日和見感染である.しかし,市中感染を起こす病原性の強い病原体による院内感染も時折り発生し,患者間のみならず,患者と健康な医療従事者間でも伝播している.医療従事者とは,感染性物質(生体物質や,生体物質で汚染した医療器具・環境・空気)に暴露する可能性がある医療現場で働いている有給および無給の職員を指している.したがって,臨地実習中の学生も医療従事者に含まれる.患者と医療従事者間で伝播する病原体の種類は多く,その感染経路もさまざまである.医療従事者自身をこれらの感染から守るためにも,標準予防策を遵守することが必須である.
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