特集 医療倫理を学ぶ―21世紀における看護者の教育
第4部 医療をとりまく社会の変化
患者の力を引き出す医療―メイヨー・クリニック・ホスピタルでの30日間
田中 美智子
1
1NPOももの会
pp.958-962
発行日 2000年11月30日
Published Date 2000/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902394
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
メイヨー・クリニック・ホスピタルに決めたわけ
私が食道と胃切除の手術を受け,30日間の入院生活を送ったのは,米国ミネソタ州ロチェスター市,メイヨー・クリニック・メソジスト・ホスピタルという所でした.
私はこの10年間に日本で,義姉,義妹を,今年8月には夫を大腸癌で亡くし,その最期を看取りましたので,日本の医療のありようについて多少認識しています.米国のそれと比較することは,医療制度の違い,医療費負担の問題,スタッフ全体に関する医療資源の相違,あるいは病院の格差などの検討が必要かもしれません.ただ,私は1か月に及ぶ入院生活をメイヨー・クリニック・ホスピタルで送った折の豊かなマンパワーの提供,行き届いた生活環境,すばらしいケアなどに強い感銘を受けましたので,今回はその体験について書かせていただきます.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.