特集 日本の看護・看護教育 私にとっての20世紀
2部 日本の看護・看護教育の100年を振り返って
最初の看護教育指導者M. E. リード
坪井 良子
1
1山梨医科大学
pp.586-588
発行日 2000年8月25日
Published Date 2000/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902301
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
19世紀末,わが国で最初の看護教育の指導者にM. E. リード(M. E. Reade,生没不明)がいる.リードは1881(明治14)年10月3日,米国長老教会ジャパン・ミッションの婦人宣教師として英国船Oceanic号(3700トン)にJ. B. Porterらとともに乗船してサンフランシスコを出港し,同月29日横浜に到着している.
その後1884(明治17)年から有志共立東京病院の看護婦の指導にあたり,翌1885(明治18)年から同看護婦教育所で教育に当たった.ほとんど時期を同じくして京都看病婦学校で指導にあたったリンダ・リチャーズ(Linda Richards,1841-1930)は米国で最初の登録看護婦で,F. ナイチンゲール学校での研修記録も残されており,その活動はあまりに有名である.また,桜井女学校看護婦養成所で指導に当たったアグネス・ベッチ(AgnesVetch,1842-1942)がいるが,近年,平尾らによってその背景が明らかにされた.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.