海外の看護
伝統あるナイチンゲールの国—イギリス看護界の現状
尾瀬戸 満喜子
1
1日赤中央病院看護部
pp.50-53
発行日 1963年12月1日
Published Date 1963/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912089
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海外の看護,こんな題で依頼を受けましたが,私はロンドンからこの春帰ってまいりましたのでその印象を少しお知らせしてお許しをいただくことにいたしましょう。ただ今はたいへんなアメリカブームで,看護面でもそちらのニュースを得られる機会は多いようですが,英国のものはあまり一般に紹介されていないと思われます。私なぞもあちらへまいりますまで,何も予備知識を得られませんでした。
ロンドン市内にあるRoyal Marsden Hospi—talで癌看護のコースを取ったわけでございますが,この病院はその全機能をフルに働かせて難病である癌と戦っているといった感じがぴったりするところでした。財政的に豊かな病院だそうで,設備や内容がとても充実しており,その上すぐ隣に英国の癌研究所を控え,病理学的追究と近代的医療法とをどんどん取り入れて,進歩的面と伝統的面を上手にハーモニーさせているところはさすがだと思いました。
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