グラフ
世界の看護学生から刺激―日本の看護学生42名がICN学生大会に参加
pp.699-701
発行日 1997年10月25日
Published Date 1997/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901675
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さる6月15日,4年に1度のICN(International council of Nurses:国際看護婦協会)大会にあわせて,カナダのバンクーバーにてICN学生大会が開かれ,24か国約355名の看護学生が集まった.前回のバルセロナ大会では2大学5名だった日本の看護学生は,今回5大学42名に増えた.
学生大会ではまず,看護教育の現状,卒業後の雇用状況,学生組織の役割について,11か国の代表者がカントリーレポートを行なった.なかでも議論が集中したのは雇用の問題であり,特にアメリカやカナダの学生の発言からは,医療費削減の流れで有資格の新卒者の就職が困難になっていることへの危機意識が感じられた.その一方でノルウェーの学生が「看護婦不足なので,ぜひわが国にいらして下さい」と述べ,国による違いが明らかになると,背景にある保険制度を含めた医療システムの違いに議論が集中した.日本から参加していた学生は他国の学生の視野の広さに強い刺激を受けたようだった.また,「実習中はスタッフとして働けることを要求している」「カリキュラムが変わり,転校ができなくなったことが問題になっている」など,日本の現状からは驚かされる意見も多く出された.
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