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はじめに―自己紹介をかねて
私は兵庫県立大学看護学部の4年生で,来年は就職し,1人の看護師として現場に立ちます。学年がすすむたびに,新しいことに触れ,多くの人に出会い,たくさんのことを経験してきました。その時々では気づかなくても,ふり返ってみると自分の「成長」を感じることができます。この4年間の出来事はすべて,人間として,看護師として「大きく」なるための,何よりも重要な糧となったと思います。
私の在籍する大学は,平成16年度,県下複数の大学が合併・統合して,新たに誕生しました。前身の兵庫県立看護大学では,明石キャンパス内だけでの授業でしたが,統合してからは1年生のときは学園都市キャンパス(旧県立神戸商科大学)で他学部生と一緒に授業を受けます。そこでは主に経営学,経済学の授業が展開されていますが,遠隔授業という方法で工学系の授業を受けることもできます。
統合によるメリットは,1つには,看護の分野とは異なるさまざまな授業が多く展開されているため,自分が‘学びたい’と思えば,いくらでも学ぶことができ,教養を深めることができることです。自分自身の可能性や道を大きく広げることにもつながるのだと思います。
看護(ケア)の提供を‘サービス’という視点でみるなら,いかに「質の高い看護=よりよいサービス」を患者(顧客)に提供するかが重要なポイントになってきます。大学で経済学や経営学を学ぶことで,看護を新たな視点で捉えることができます。これらの知識は,将来的には病院経営や管理,院内構造の変革,新しいシステムの立ち上げなど,新しいものを作り上げるときの「創造力」となるのではないかと感じました。
2つ目は,友人がたくさんできるという点です。統合したことにより,部活やサークルの規模が拡大され,人と出会う機会が増えました。また,専門科目が始まり明石キャンパスでの授業がメインになると,同じ学部の縦横のつながりが深くなります。私がこの大学で出会い,同じ目標に向かって同じ時間を過ごしてきた友人たちは,貴重な存在となりました。
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