特集1 ナイティンゲール再考
私とナイティンゲール―ランプを掲げるひと/衛生統計学の先達を敬仰して/歴史的遺産を継承する学びを通して現実の看護を動かす力量を/彼女が示唆するもの/天使の素顔をかいまみて/ナイチンゲールと光明皇后,政治とのかかわり
中村 妙子
,
多尾 清子
1
,
薄井 坦子
2
,
二重作 清子
3
,
田尾 恭子
4
,
菊井 和子
5
1藍野学院短期大学
2千葉大学看護学部
3博多高等学校衛生看護専攻科
4恵生会上白根病院,若い看護婦のネットワークN3
5川崎医療短期大学
pp.18-29
発行日 1995年1月25日
Published Date 1995/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901032
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エドワード・クックの著書『ナイティンゲール[その生涯と思想]』の原書を持って時空出版の方が翻訳の依頼に見えたとき,私がすぐに読んでみようという気を起こしたのは,訳書の「あとがき」にも書いたように,フローレンス・ナイティンゲールの人となりにたいする関心が動いたからだった.
私は遠い昔,津田塾大学の前身である津田塾専門学校に学んだ.入学した翌年の1941年12月には太平洋戦争が始まり,在学2年半で繰り上げ卒業となった.勤労奉仕もしばしばはさまったし,現今の短大とほとんど変わらない年限で戦時下の社会に送り出されたわけだ.けれどもいま顧みて,津田の先生方は短い間にできるだけのことを学生に教えておこうという熱意をもっていらっしゃったように思う.
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