特集 大学教育の目指すものPart2
大学教育に対する期待と不安
大学院教育を考える―現状をふまえた上で,米国から何を学ぶか
高橋 照子
1
1イリノイ大学博士課程
pp.863-865
発行日 1994年11月25日
Published Date 1994/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900961
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はじめに
近年,我が国の看護教育の大学化は,遅すぎたとはいえ歓迎すべきであることに変わりはない.そこで問題になっているのが看護系教員の不足であるが,これまでその準備をしてこなかったのだから,至極当然の帰結といわなければならない.
看護系教員の不足のために,大学教育化という好ましい現象を阻害するようなことがあってはならない.看護界自らが招いた帰結に責任をとりつつ,将来的な展望に立つとき,看護学以外の教員たちの力を借りながらも大学教育化を推し進めることが,この過渡期に身をおいた者の責務であろう.
同時に,同じ歴史を繰り返さないためにも,専門職教育を高めるために不可欠な大学院教育を考えていかなければならない.
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