連載 看護教員のつぶやき・6
看護師国家試験の不合格経験者、成績不振学生への支援
塩﨑 直子
1
1JICAシニア海外協力隊(ウガンダ)
pp.530-535
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202136
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
既卒生の看護師国家試験合格率の現状
皆さんの大学や専門学校での看護師国家試験(以下、国試)合格率はどうだろうか? 100%の合格率を出している学校の先生方は大変な努力をされていると思う。全体でみると、国試の新卒(現役)合格率は毎年95%前後である。現役で不合格だった人の多くは翌年再度試験を受ける。しかし、彼らのその後の合格率は新卒合格率より大きく下がり、全体で35%前後と言われている。
筆者が看護教育にかかわり始めたのは、助産師として20年以上臨床で働いてからである。最初は大学で基礎看護学領域を教え、ゼミで学生の国試対策を行った。効果的な国試対策の勉強法を模索していた当時、知人から「娘が看護専門学校で留年しそうで困っている」と連絡を受け、国試合格へ向けて彼女を指導したことが、自分の時間を使っての個別指導の始まりであった。
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.