連載 Dose intensityを維持する漢方スキル[3]【最終回】
食欲不振
元雄 良治
1
1金沢医科大学腫瘍内科学
pp.626-627
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200503
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症状の概要
発症機序
シスプラチンを含むがん薬物療法による食欲不振の機序は、シスプラチンがセロトニン系を介して、食欲増進ホルモンであるグレリンの胃壁細胞からの分泌低下をきたすことによる1。更に視床下部などでのグレリン受容体発現を低下させることも関与している2。
がん自体による食欲不振は、消化器がんであれば、腫瘍による消化管圧排・閉塞(通過障害)や、肝転移巣の増大による上腹部膨満感、肝機能障害などによる。またがん細胞から放出される種々のサイトカインなども原因となる。
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