連載 臨床現場で本当に必要な薬のおはなし 教員も学生も知っておきたい「看護薬理」・2
薬の作用、剤形
大井 一弥
1
1鈴鹿医療科学大学薬学部 臨床薬理学研究室
pp.248-254
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202085
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ヒトと薬
1 薬と薬剤
「薬」とは、ヒトや動物の治療に用いられる物質を指します。一方で「薬剤」とは、ヒトの疾患を治すために用いる治療薬などをいい、医薬品医療機器等法(薬機法)により規定されています。薬剤には、患者が使いやすい剤形(経口薬、注射薬、外用薬など)が豊富にあり、光や湿度などに対する安定性試験などを経て製造されます。
臨床現場では、「なぜこの薬は注射薬だけで、経口薬はないのかな?」と疑問をもつ場合も多いと思います。剤形は原則、薬の成分の特性にもとづいて設計されているために、患者や医療スタッフのニーズに必ずしも応えられないことがあります。
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.