特別記事
クローン病とともに生きている私がとらえた看護への問い直し
水野 光
1,2,3
1関西医科大学大学院看護学研究科治療看護分野(博士後期課程)
2医療法人錦秀会インフュージョンクリニック看護部
3認定NPO法人健康と病いの語りディペックス・ジャパン(DIPEx-Japan)
pp.214-219
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202078
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クローン病は、若年者(10代後半〜20代)に好発する原因不明の肉芽腫性炎症性疾患で、小腸・大腸を中心に消化管全体に炎症や潰瘍を生じる指定難病です。下痢や腹痛などの消化管症状、発熱、それら症状から生活への支障や、消化管病変により体重減少・栄養障害をきたします。病状は寛解と再燃を繰り返し、再燃による病状悪化のたびに社会生活が損なう可能性があります。国内の患者数は7万人以上と推定されます。
2022年10月29日に開かれたDIPEx-Japanシンポジウム「病いの語りから、今、何を学ぶのか?」で、当事者の語りを大切に紡いでいく活動に取り組まれる水野光さんにお会いしました。水野さんは学生時代にクローン病を発症し、その後手術をしましたが、今も定期的に抗体製剤の投与や成分栄養剤の服用をしています。病気をかかえながらも臨地実習や国家試験を乗り越え、現在は看護師として、大学院生として、DIPEx-Japanの一員として、慢性疾患やその患者さんに対して多角的な取り組みをされています。
「看護教育」編集室
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