特別記事
国際看護師オンラインセミナーの開催―グローバルに活躍する看護師の姿を知る
朝居 朋子
1
,
近藤 彰
1
1藤田医科大学保健衛生学部看護学科
pp.108-112
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201902
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はじめに
海外で看護活動に従事したり、あるいは自国内で外国人に対して看護活動をするなど、国際的な看護活動を行う看護師がいる。海外での看護活動には、国際救援・保健医療協力分野での活動(国際協力機構〔JICA〕や医療系国際NGOの海外医療支援活動など)があり、海外での看護師資格取得者も含まれる。本稿ではこのような活動を行う看護師を「国際看護師」と定義して述べる。
看護師のキャリアのなかで、国際看護師は魅力ある選択肢の1つといえる。国境や人種にかかわらず、健康を支援する活動は看護本来のあり方ともいえよう。
幅広いフィールドで活躍する国際看護師には、異文化理解能力、コミュニケーション能力、外国語能力が求められる。看護職のグローバル化、異文化理解および国際感覚の育成の必要性に伴い、留学制度を設けている看護系大学は多い。また、学部名を国際看護学部とする大学(大手前大学、医療創生大学など)、国際交流を必須科目とする専門学校(イムス横浜国際看護専門学校など)、海外で活躍する卒業生をホームページで紹介している教育機関もある(聖隷クリストファー大学、昭和大学医学部附属看護専門学校など)。これらは「海外で働く」ことに魅力を感じる看護学生や看護師が少なくないことを物語っている。
筆者らは藤田医科大学(以下、本学)で、コロナ禍においても看護学生に国際看護師の情報提供の機会を確保すべく、オンラインセミナーを開催した。本稿ではその概要と意義について報告する。
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