連載 コミュニケーションの「困った」をスキルで解決!・9
実習に積極的に参加しようとしない学生への対応―学生の正直な気持ち“維持トーク”に返答する
藤澤 雄太
1
1国立看護大学校
pp.1150-1153
発行日 2020年12月25日
Published Date 2020/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201632
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急性期看護学実習に参加している3年生のHさん。今日は実習初日であり、明日から本格的に受け持つ食道がんの術後患者さんの情報収集を終えて病棟から戻ってきました。教員が学生の体調や明日からの実習に向けた計画の確認をしていると、病棟の実習指導者さんから連絡がきました。指導者さんの話によると、他の学生は自主的に行動しているが、Hさんは自分からカルテを見て情報収集しようとせず、時間を持て余すようにパラパラと教科書を見ていた。カルテからの情報収集や情報整理を提案すると、どこを見ればいいのか、明日はどんなケアをすればいいのか、とすべて指導者に聞き、それをそのまま計画に記入しているようであった。3年生最後の実習であるが、明日以降の実習をするにあたって心配になる様子であった、とのことでした。教員は実習記録を書いているHさんに声をかけ、他の学生から少し離れたところで2人で話すことに了解してもらいました。
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