連載 学びのヒントをもつ私 学生は「経験」の宝庫・6【最終回】
「経験」の宝庫を活かすために
文倉 志信
1
1順天堂大学医療看護学部
pp.1207
発行日 2015年12月25日
Published Date 2015/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200410
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これまで5回に渡って,乳児重症ミオクロニーてんかんをもつ妹との生活や,家族として,また看護学生として考えることについて書いてきました。今回で最後となりますが,振り返りをしながら,今思うことをあらためて述べさせていただきたいと思います。
障害をもつ妹は,私にとっての「障害」である面も確かにあります。冷たいようですがこれは事実です。第1回でもお話ししましたが,周りの友達と同じようにはいかない生活に苦しむこともあります。あるいは,両親からどれだけ「将来は妹のことは考えなくていい。自分を優先した生活をしていい」という話をされても,血のつながった妹である以上,その存在を無視して生活ができるわけがありません。衰えていく両親にいつまでも妹のことを任せきりではいけないと思う気持ちもあります。
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