特集 基礎と臨床がともに学ぶ場をつくる─自治体が協力するケースを中心に
─【愛知県の試み】─自治体による養成所・病院,看護技術ジョイント研修開催の経緯
村瀬 裕子
1
1愛知県立総合看護専門学校
pp.1008-1009
発行日 2014年11月25日
Published Date 2014/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200025
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現場が期待する臨床実践能力と実際の力の差を埋める
2010年4月から新人看護職員研修が努力義務化され,それにともない国は医療提供体制推進事業費補助金として新人看護職員研修事業を予算化した。この補助金を活用することにより,都道府県,全国の看護協会,医療機関は新人看護職員を育てるためのさまざまな研修に取り組みやすくなった。大規模病院では努力義務化以前から新人看護職員研修が実施されていたが,補助金を研修担当者の人件費や備品購入費など,看護職員研修に限定した財源に充てることができるようになり,指導体制や教材の整備を始めとして新人看護職員研修の拡充が図られることとなった。
一方で看護師等学校養成所(以下,養成所)では,看護基礎技術が安全・確実に修得できるよう2003年3月に提出された「看護基礎教育における技術教育のあり方に関する検討会報告書」を参考に「臨地実習において看護学生が行う基本的な看護技術の水準」をはじめとした教育内容,教育方法の強化を図っていた。
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