特集 精神看護教育に改めて向き合う
実習病院での実務研修を毎日の教育に活かす
永沼 功
1
1遠賀中間医師会立遠賀中央看護助産学校
pp.586-591
発行日 2014年7月25日
Published Date 2014/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102745
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はじめに
筆者は,20年間教員として携わり,精神看護学を10年目から担当し現在に至る。それまでの9年間は,基礎看護学,成人看護学を担当していた。精神科における臨床経験は7年であり,急性期病棟で6年間,開放病棟で1年間勤務した。
厚生労働省から2012(平成22)年に出された「今後の看護教員のあり方に関する検討会報告書」1)のなかに,「学生等の看護実践能力を向上させ,臨床現場との乖離を少なくするための教員に対する研修や臨地実習の指導体制の充実などを促進することが重要な課題」と述べられている。そこで,本校でも教員の教育実践能力と看護実践能力における質の向上を目的とした実務研修を実施している。今回,過去2回の実務研修について内容と評価および必要性について述べたい。
なお本校では,先に述べた教育実践能力および看護実践能力の質の向上を目的として,各領域の担当教員が休暇中に実務研修として各実習施設に行っている。各自が研修目的を掲げ,1週間の研修を実施する。本校は,2008(平成20)年に設立されており,1回生の領域実習は2012年に初めての開始となっていた。そこで,領域実習が開始する前年度とその翌年の2度にわたり,精神看護学の実習施設である精神科病院での実務研修を実施した。
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