特集 スマホ時代のリスク管理―情報リテラシーを育みトラブルを防ぐ
実生活のアナロジーでSNSを知る
前田 樹海
1
1東京有明医療大学看護学部
pp.568-575
発行日 2013年7月25日
Published Date 2013/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102438
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SNSとは
ネット選挙とSNS
2013(平成25)年4月19日にインターネット選挙運動解禁に係る公職選挙法の一部を改正する法律が成立し,誰でも「ウェブサイト等を利用する方法により選挙運動を行うことができる」1)ようになりました。実際に適用されるのは次回の参議院議員の通常選挙からです。これほど普及しているインターネットメディアをなぜもっと早く導入できなかったのか理解に苦しみますが,従来,街頭演説や紙媒体による選挙公報,政見放送くらいしか候補者の(それもローカルの)情報にふれることができなかったことを考えると,控え目に言っても隔世の感があります。
総務省によれば,「ウェブサイト等を利用する方法」には「インターネット等を利用する方法のうち,電子メールを利用する方法を除いたものをいいます。例えば,ホームページ,ブログ,SNS(ツイッター,フェイスブック等),動画共有サービス(YouTube,ニコニコ動画等),動画中継サイト(Ustream,ニコニコ動画の生放送等)等」と記されています。およそ国の機関が出すお知らせのなかに「ニコニコ動画」という用語が使用されていること自体がひじょうに斬新な印象を受けますけど,まあそれは措き,特筆すべきは,SNSを含めたいわゆるソーシャルメディアによる選挙運動はOKで,電子メールはNGとしている点です。SNSを読み解くうえでなかなか示唆深いように思うので,SNSの特性について記載したうえで,あとのほうでもう一度ふれたいと思います。
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