特集 コミュニケーション力を育む─実習前に教員としてできること
専門看護師に聞く─領域ごとに求められるコミュニケーション力
小児看護
本多 有利子
1
1自治医科大学とちぎ子ども医療センター PICU
pp.867-869
発行日 2012年10月25日
Published Date 2012/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102215
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臨地実習で学生の指導を担当するのは実習指導者ですが,その彼女ら・彼らに対して専門分野の臨床教育を行っているのが専門看護師です。本稿では,臨床現場および実習指導の全体に精通した各領域の専門看護師の皆さんに,「自分が学生に教えるなら」という視点からコミュニケーション教育のヒントをいただきました。
小児看護の領域に求められるコミュニケーション力
子どもとコミュニケーションをとることは容易ではない。その主な理由は,子どもは言語能力や表現能力,認知能力が発達途上であるためである。看護場面においては子どもとのコミュニケーション不足により,子どもの主張やニードが見過ごされてしまうことも少なくない。疾病や障害をもつ子どもであれば,病状による影響や特有の表現方法などにより,コミュニケーションはさらに難しくなる。
また,子どもが成長・発達するためには家族の存在が重要である。社会環境の変化により,家族の背景や価値観は多様になっている。このため,子どもとのコミュニケーション力だけでなく,さまざまな家族に対応できるコミュニケーション力も求められる。
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