院内管理のレベル・アップ 看護
看護部門のレベルアップのために・3
小児の看護について
田原 幸子
1
1北里大学病院
pp.658-659
発行日 1978年8月1日
Published Date 1978/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206614
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小児看護に対する期待を整理してみると,検温,与薬,処置介助と同時に,苦痛なく療養ができるよう患児の生活を整えること(食事に関する援助,呼吸困難を最小限にして身体を清潔にする,気持よく不安なくねむれるようにする等),成長発達に必要な援助,両親に対する援助や指導などが考えられる.
現在行われている基礎看護教育も,これらを基本としているが,現場である病院ではなかなかうまくいっていない.うまくいくためには,小児看護に必要な技術を活かし,生活を整えるための援助を全面的に受持とうと,看護婦がその役割を認識し,実際に行うことがまず大切なことである.そして,病棟環境を整え,家族とのコミュニケーションを保つための努力を怠らないことが必要である.また,小児の看護は看護婦だけでできるものではなく,小児にかかわる職業の人々が導入される必要性と,そこで働く職員への卒後教育が大切であると体験から実感している.
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