--------------------
編集室紀行 映画で歴史にふれ未来の医療に向かう
弊誌編集室
pp.25
発行日 2012年1月25日
Published Date 2012/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101964
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
長野県佐久市(旧南佐久郡)にある佐久総合病院。地域医療の礎を築き,住民のニーズに実直に応え続けてきたその活動は,医療・福祉の垣根を越えた地域づくりとしても注目を集めています。そしてこの度,戦後30年以上にわたり佐久病院映画部によって記録された,30万フィートに及ぶフィルムをもとに製作された映画『医す者として─映像と証言で綴る農村医療の戦後史』が,劇場公開されることになりました。
早くから,「二足のわらじ」(高度専門医療と地域密着医療)を履くことの重要性を説き,「出張診療」や「全村健康管理」など,住民と一体となった医療実践に取り組んだ若月俊一氏(元佐久総合病院院長)。その半生とともに描かれる佐久病院の物語は,「農村医療」「農村医学」の歴史を振り返る貴重な記録であるだけでなく,現代医療が抱えるさまざまな問題を捉えなおし,より良い医療実践を考えるためのヒントに満ちています。
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.