連載 誌上FD 自己決定できる「女性」を育てる 気づきと目覚めのジェンダー教育・6
性差別と性暴力……セクハラ,レイプ,ポルノグラフィ
沼崎 一郎
1
1東北大学大学院文学研究科
pp.518-523
発行日 2010年6月25日
Published Date 2010/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101488
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性差別と性暴力の話をする際は,性暴力のほうから入ります。その理由は,最近の若い女性たちは,家庭でも学校でも,ほとんど性差別を経験せずに育ってくるからです。いわゆる性差別に直面するのは,就職活動に入ってから,そして就職して働き始めてからです。ですから,社会人経験のある生徒は性差別の存在を身に染みて知っていますが,学校生活しか経験のない生徒は,性差別の話をしてもピンとこないのです。しかし,性暴力なら経験があります。しかも,それと知らずに受けていたかもしれないのです。そこに気づいてもらうことが,最初の課題になります。
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