連載 患者学通信・6
患者・患者家族の仲間づくり
田中 祐次
1
1東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム
pp.609
発行日 2007年7月25日
Published Date 2007/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100710
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患者学の確立をめざすために,研究者が集まり,切磋琢磨し,研究を進めていくことは非常に重要だと考えています。しかし,患者,患者家族が集まる意義は,実は研究者が集まると同じくらい(もしかしたらそれ以上に)大きいのではないかと思うのです。
患者学とは患者,家族そして医療者のそれぞれの暗黙知を形式知にすることから始まります。この暗黙知とは,それぞれがもっているけれども表に出ていないもの,つまり本音と考えてもよいでしょう。患者の暗黙知は患者本人にしかわからないと私自身は考えていますが,その一部を知って共感することや理解することは他の人にもできるかもしれません。
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