看護教育研究
「急性の痛み」を伴う患者のアセスメント過程の分析―アセスメントシート作成に必要な情報入手のために
甲斐 仁美
1
,
桜井 礼子
1
,
藤内 美保
1
,
草間 朋子
1
1大分県立看護科学大学
pp.257-264
発行日 2007年3月25日
Published Date 2007/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100644
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痛みは第5のバイタルサインと表現され1),看護師にとって重要な患者サインである。しかしながら,痛みは個人によって表現が異なり共通感覚を持ち得ない性質のものであることなどから,痛みのアセスメントは経験の豊富な看護師にとってもむずかしいとされている。
痛みの評価に関しては,1986年にWHOからがん性疼痛緩和のガイドラインが発表され,日本においては2000年にがん疼痛治療ガイドラインが作成された。慢性疼痛に関する実用的な研究は比較的多く,VAS(Visual Analogue Scale)やMPQ(MuGill Pain Questionnaire)などの一般化している痛みの測定用具(スケール)を用いた研究も,慢性疼痛を対象としたものがほとんどである。しかし,急性疼痛を看護の視点から検討した研究は限られており,痛みの測定用具開発の必要性も提案されている2)。
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